太田和之税理士事務所

コラム

法人設立時の手続き③~資本金、決算期の決め方~

2021年10月11日

会社設立時の手続きについて、前回(会社形態の決め方)からの続きです。

今回は資本金と決算期の決め方について解説したします。

①資本金
まず、やろうとしている事業に資本金の額に制約が無いかを確認してください。例えば人材派遣業では「資本金や資本剰余金等の純資産が2000万円以上」という要件があります。

もし制約が無ければ、次はとりあえず1000万円未満にできないかを検討してください。資本金が1000万円以上ですと、第一期から消費税の納税義務が発生してしまうので、その分税負担が重くなるケースが多いです。
では資本金1円でもいいかというと、法律的には問題ありませんが一般常識として疑問符です。
恐らく謄本を銀行に持って行ったときに「真面目に事業をやるつもりがないな」と思われ、口座開設から難航するでしょう。
一般的には100万円くらいは資本金が無いと口座開設が難しいと言われています。

 

②決算期
決算期は意外とやることが多いです。商品の棚卸から始まって、現金残高・売掛金・未払金のチェック。納税の為の資金も考えなければいけませんし、申告が終われば決算書を持って銀行に行かなければいけないかもしれません。来期の計画を立てるのも大切な仕事です。
よって、これらの仕事が繁忙期に被らないようにする必要があります。

 

また、資本金1000万円未満の法人が消費税の納税義務を免除されるのは通常第一期と第二期のみです。(売上高によりますが)

よって、いくら10月が閑散期だからといって
第一期:10月20日~10月31日
第二期:11月1日 ~10月31日
などとしてしまうと、消費税の免税期間が1年とちょっとしか取れなくなってしまいます。
免税期間はなるべく2年に近い期間取れるように調整したいものです。

 

これで会社設立前に考えなくてはいけない事はひと段落です。次回以降は設立後に行う手続きについて説明させていただきます。

 

記事予定
はじめに

会社形態の決め方

資本金・決算期の決め方

法人を設立した時の届出

 

 

太田和之税理士事務所では法人設立時の手続きを徹底サポートいたします。

設立時の手続きで数百万円税金が変わる事もよくあります。

安城市以外でも愛知県全域に対応しておりますので、ご興味がある方は是非一度ご連絡ください。