太田和之税理士事務所

コラム

株式譲渡・配当の税務②~配当控除~

2021年10月4日

このシリーズでは金融所得課税の節税や注意点についてお話しします。

第一回は基本中の基本の「配当控除」についてです。

 

配当金にかかる税金

配当金は他の所得と合算して申告する「総合課税」と、配当金単体で申告する「分離課税」のどちらかを選択することが出来ます。

総合課税の場合、配当金の額にその人の所得に応じた税率を掛けて税額を計算します。

一方申告分離課税の場合は配当金の額に所得税15%、住民税5%をかけて計算します。(復興支援税除く)

特定口座の場合は証券口座ごとに自動で分離課税で計算され、源泉徴収され課税が終了します。

 

配当控除とは

配当控除とは国内株式の配当金について総合課税を選択して確定申告をした場合に、配当金に一定率を掛けた金額が所得税・住民税から控除されることをいいます。

配当控除の額は、所得税で「配当金×10%」、住民税で「配当金×2.8%」です(課税総所得金額1,000万円以下の場合)

たとえば、配当所得が10万円の場合は、1万円を所得税額から、2,800円を住民税額から控除することができます。

 

総合課税と分離課税の比較

例えば所得税率10%、住民税率10%の人が10万円の配当金を受け取った場合の納税額は

 

・総合課税の場合

①所得税:10万円×10%=1万円

②住民税:10万円×10%=1万円

③配当控除:10万円×(10%+2.8%)=1万2800円

④納税額:①+②―③=7200円

 

・分離課税の場合

①所得税:10万円×15%=1万5000円

②住民税:10万円×5%=5000円

③納税額:①+②=2万円

 

となりますので総合課税を選択した方が1万2800円節税になります。

 

配当控除出来ない配当金
実はこの配当控除、配当金なら何でもできるわけではありません。例えば外国株式からの配当金は配当控除対象外です。
「株式投資信託の分配金」は特に注意が必要です。外国株式を組み入れている投資信託の場合は、その割合に応じて配当控除の額が減額されます。
そしてその割合は証券会社から送られてくる「特定口座年間取引報告書」には記載されておりませんので、自身で調べて計算する必要があります。

 

 

配当控除については以上になります。

次回はここからさらに節税が可能になる「住民税の申告不要制度」について解説したいと思います

 

記事予定

・はじめに

・配当控除
・住民税申告不要制度

・損益通算と繰越控除

・配当控除出来ない配当金に注意
・使い切れなかった所得控除は申告分離でも利用可
・過去の年度の申告をして還付金を受け取ることが出来るケース

 

 

太田和之税理士事務所では金融所得課税以外の節税にも力を入れております。

安城市以外でも愛知県全域に対応しておりますので、ご興味がある方は是非一度ご連絡ください。